身体知を信じる力 フィールド・フローのスポーツメンタルコーチング
テコンドーを含め、スポーツの上達のためには、技術の向上だけでなく、心のコントロールも重要になります。
そこで、選手が最高のパフォーマンスを出せるよう、心の面で選手を支える「メンタルコーチング」という手法があります。
山上先生は、スポーツ指導者の勉強会で「一般社団法人フィールド・フロー」の柘植
晴永代表理事と知り合ってから、メンタルコーチングについて知り、そのサポートについても体験してきました。
大会のイメージトレーニングや心の持ち方に良い影響があったそうで、今でも、定期的にメンタルコーチングに関するイベントの企画・運営を共に行っています。
今回、その柘植 晴永代表理事に、フィールド・フローのスポーツメンタルコーチングに関する取り組みについてご紹介いただきました。
テコンドーでより高いレベルを目指すうえで、メンタルコーチングを受けることは有効な選択肢の一つとなるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
以下は柘植 晴永代表理事からのメッセージです。
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身体知を信じる力 フィールド・フローのスポーツメンタルコーチング
スポーツにおける「上手くなる」「強くなる」という目標は、単に技術や体力を高めることだけで達成されるものではありません。
選手一人ひとりの内面、すなわち「心の状態」や「意識のあり方」、さらには「感覚の鋭さ」もまた、パフォーマンスを左右する大切な要素です。
数あるコーチング手法の中でも、フィールド・フローのスポーツメンタルコーチングが大切にしているのは、「身体知」という、まさにスポーツの現場に根ざした感覚を大事にしています。
これは、言葉で表現される以前の、身体が覚えている知恵や感覚、つまり五感や直感、経験に基づいた「気づき」の力を指します。
私たちのコーチングは、選手自身が持つその「身体知」に、丁寧にアプローチしていくことから始まります。
たとえば、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚といった五感を刺激するワークを通して、普段は意識にのぼらないような微細な感覚や感情を引き出していきます。
これにより、選手自身がまだ言葉にできていない想いや、忘れていた大切な感覚に「気づく」ことがあります。ある体験者は「埋没していたアイデアが浮かび上がってきた」と表現してくれました。
スポーツの世界では、日々の鍛錬やルーティンが当たり前のように積み重ねられます。
しかし、常に同じ視点・同じ方法では、見えてこないものもあります。
だからこそ、あえていつもとは異なる角度や刺激から自分自身を見つめ直す時間が、選手の成長にとってとても大切なのです。
私たちは、「答えは選手の中にある」という信念のもと、無理に何かを教え込むのではなく、選手自身が自分の内側にある答えを見つけていけるように寄り添います。
問いかけ、待ち、共に考える。
そのプロセスを通じて、選手は自分自身の可能性を深く探求し、より納得のいく形で「自分自身の競技」に向き合っていけるようになります。
また、個々の選手だけでなく、チーム全体へのコーチングサポートも行っています。
スポーツは個人競技であっても、必ず誰かとの関わりの中で成り立っています。
ましてや団体競技であれば、チームの雰囲気、コミュニケーション、信頼関係、一体感は、勝敗に大きく影響を及ぼします。
そのため、チームとしての価値観を共有するワークや、相互理解を深める対話の場を設けたり、小グループでのファシリテーションを通じて、チーム全体の関係性を育んでいきます。
互いの声に耳を傾け、想いを語り合うことは、戦術以上に大きな力を生むことがあります。
それは、勝つための組織ではなく、一人ひとりが尊重され、生き生きとしたエネルギーを持つチームへと育っていく礎となるのです。
スポーツは、自分の限界を超えていく挑戦であり、自分自身との対話でもあります。
フィールド・フローのスポーツメンタルコーチングは、選手が「今よりもっと上手くなりたい」「もっと強くなりたい」という思いを、内側から支え、後押ししていく存在です。
無理に自分を変えるのではなく、本来持っている力や感覚を思い出し、磨き直し、自信を持って発揮できるようにする。
私たちは、選手一人ひとりの物語に深く関わりながら、その人らしい輝きがフィールドの上で花開く瞬間を、心から応援しています。
ARTICLE Details
- Date 2025年11月24日
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Category
メンタル